【ランニング】マラソン大会のネットタイムとグロスタイムについて

  • URLをコピーしました!

マラソン大会に出場したことがあるランナーなら、ネットタイムとグロスタイムの違いについてご存知の方も多いと思います。

マラソン大会では、スタート地点からフィニッシュ地点までの距離を走り、そのタイムを競います。しかし、先頭に位置するランナーと後方に位置するランナーとでは、スタート地点を通過するタイミングが異なります。

特に大型大会では、多くのランナーが一斉にスタートするため、スタートラインを通過するまでに10分以上かかる場合もあります。

前のランナーはゴールに向かって走っているのに、後ろのランナーはまだスタートラインのだいぶ手前でおしゃべりしてるんですよね。

グロスタイムとは

スタートの合図(号砲)からフィニッシュラインを通過するまでにかかった時間を指します。
通常は、このタイムが公式の記録とされます。

ネットタイムとは

実際にスタートラインを通過した瞬間から、フィニッシュラインを通過するまでにかかった時間を指します。ネットタイムは参考記録として扱われることが一般的です。

日本陸上競技連盟(日本陸連)の公認大会では、公式の記録としてはグロスタイムが採用されており、ネットタイムは公式記録として認められていません。一般的なマラソン大会でも、同様になることが多いです。
ネットタイムで順位を付けることも可能ですが、見た目の順位と実際の順位が異なるケースが発生します。

グロスタイムとネットタイムの比較

一般的に、マラソン大会では、順位(表彰)の決定には主にグロスタイムが用いられます。一方、ネットタイムは通常は参考記録として扱われます。一部の大会では、ネットタイムを基に順位を決めることもあります。コロナ禍以降、ネットタイムで順位を決める大会が増えました。
ネットタイムで順位を決める場合は、フィニッシュ時の順位とは異なるため、全ランナーがフィニッシュした後でなければ順位を確定することができません。

例を挙げてみましょう。

  • Aさん
    スタートラインを9時5分に通過し、フィニッシュラインを12時10分に通過しました。
    Aさんのネットタイムは3時間5分、グロスタイムは3時間10分です。
  • Bさん
    スタートラインを9時3分に通過し、フィニッシュラインを12時9分に通過しました。
    Bさんのネットタイムは3時間6分、グロスタイムは3時間9分です。
  • Cさん
    スタートラインを9時1分に通過し、フィニッシュラインを12時8分に通過しました。
    Cさんのネットタイムは3時間7分、グロスタイムは3時間8分です。
順位グロスタイム順位ネットタイム
Cさん13時間8分00秒33時間8分00秒
Bさん23時間9分00秒23時間6分00秒
Aさん33時間10分00秒13時間5分00秒
グロスタイムではCさんが1位ですが、ネットタイムでは、Aさんが1位ということになります。

完走証について

多くの大会では、フィニッシュ後に完走証を発行しています。しかし、ネットタイム計測の場合は、当日の完走証に順位を印字することが難しくなります。後日、紙の完走証を送付することも可能ですが、手間とコストがかかるため、現実的ではありません。

新型コロナウイルス感染症の流行により、完走証をオンライン上で発行する大会が増えています。WEB記録証の場合、当日はタイムのみを表示し、全ランナーがフィニッシュし、順位が確定した後に、順位を含めた完走証に切り替えて発行することができます。これは、WEB完走証のメリットの一つと言えるでしょう。

ネットタイムとグロスタイムには、それぞれの異なる特性が存在します。
大会の記録を確認する際には、ネットタイムとグロスタイムの違いを理解しておくことが大切です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次